1月31日に起きた小松基地所属の戦闘機墜落事故の続報です。
行方不明だった乗員2名が発見され、残念ながら死亡が確認されました。
お二人のご冥福をお祈り致します。
また機体も発見され、これから引き揚げて本格的な原因究明がなされていく事と思います。
*事故機とパイロット
(関連サイトより)
一部報道では《空間識失調》(バーティゴ)が原因か?
とか出てました。
空間識失調とはパイロットが、操縦する機体の姿勢や向きなど客観的に把握出来なくなる事を言います。
特に雲の中や真っ暗な夜など、対象物が見えない時に起こりやすいですね。
どんなに経験豊富なパイロットでも陥ると言われている症状ですが、簡単にいうと、自分の感覚と飛行機の示す計器とに違いが生じる事(錯覚)をいい、例えば計器類は水平飛行を表示していても、パイロットは右や左に旋回している感覚が生じ、その際《自分の感覚が正しく、計器類が誤作動》と判断してしまう錯覚の事を指します。
戦闘機ほどの運動性能の良い機体ともなると、雲の中では上下すら判らなくなる事もある様ですが、今回の事故機はアグレッサーと呼ばれる空自パイロットの中でもエリート中のエリート集団。
他隊員に戦闘方法や諸々の対処方法など教える側で、しかもブルーインパルスの隊長経験もあるお方。
*浜松航空祭での田中公司1佐(当時は2佐) お会いした事のある方。
(アーカイブ2012年11月19日付参照)
離陸後すぐに雲の中に入り右旋回に入ってるコースですが、仮に空間識失調に陥ってももう一人の方が居るワケで二人同時に陥るとはまずあり得ないと思いますし、彼らは何度も何度もその様な状態を経験し対処して来ているはずです。
(空間識失調、バーティゴの関連はブログアーカイブ、2010年7月3日付参照)
緊急脱出も、緊急送信も、何も出来ない状況の今回の事故。
ちょっと不可解な部分もあります。
早急なる原因究明と発表を待ちたいですね。
改めて国防にご尽力されたお二方のご冥福をお祈り致します。